中学生くらいのとき、「吹奏楽コンクールってすごいな」と感心したのは、「課題曲があり、毎年新作が委嘱される」ってことを知ったとき。
毎年、新しい作品が生まれていているのはすばらしいな、と思った。
まだ、だれも聞いた事がない音楽を演奏する、というのは、どんな気持ちなのだろう、と考えもした。
小・中学校くらいのオーケストラの部活では、ウィリアム・テル序曲とか、運命の力序曲とか、フィンランディア、「運命」第1楽章、「新世界より」 第4楽章、木星、こうもり序曲とかといった、そういう定番のほかに、「常識的にあまりやんねーだろ」っていう選曲もときどきあって、愉快だな、と思ってい た。
もちろん、コンクールの規定である7分(8分だったかな?)に合わせるために、作品は「編集」(編曲ではない)をされて、エッセンスだけ取り出し たような状態で演奏される。(←ポジティブに解釈した場合の表現。ネガティブに解釈すれば「作品をダウンサイジングして、ツギハギだらけにする」とも言え る。コンクール運営の事情とはいえ「これってどーなのよ」と感じた小5の夏。)
もちろん規定の制限時間におさまる作品はそのまま演奏されるのだろうけれど。
だからこそ、学校の定期演奏会ではシンフォニーは全楽章を演奏することに意義があると感じていたし、組曲は可能な限り全体像が見える形で発表することが是だと思っていた。
まあ、そんなわけで、「委嘱新作」がある吹奏楽の文化への貢献度(=作曲家に仕事がある! 後世に残るレパートリーが毎年増える!)って、すごいな、と感心していたわけ。
よく考えたら、合唱も同じか。
進学してもその後はオケよりもバロック合奏と小編成のアンサンブルに取り組む機会の方が増えていったのでした。
高校生のとき、吹奏楽編成も部活(オーケストラ部の臨時編成)はあったけど、わたしの活動を比率で表してみると、
・バロック:6
・バロック以外時代のソロorアンサンブル:2
・オーケストラ:1
・日本語のふつうの合唱:0.6
・ルネサンスの四線譜とかネウマ譜の合唱:0.37
・吹奏楽:0.03
(合計:10)
くらいだったように思う。
※そんなわたしは、昨年はじめてフルサイズの吹奏楽のステージに乗ったわけでした。