桐木村の本物の正山小種はこんなに近い武夷山の中でも知れ渡っていなかった。いや、かつてはこれしかなくて、すべての人が龍眼の香りの正山小種を知っていて、飲んでいたのだ。
ロンドンでアールグレイの中国茶が作られ、松で燻煙した正山小種がラプサン・スーチョンと呼ばれ、二種類の中国紅茶が残された。
しかし、二二代目江さんはアールグレイという中国茶を知らず、九代目のサム・トワイニング氏も一〇代目のスティーブン・トワイニング氏も、この本物の正山小種を知らない。
『二人の紅茶王』P233
聴いたことも、考え、そしてまとめないかぎり、シェンツァ(サイエンス)とはならない(マキアヴェッリ) 思考、知識は第一次的である。その同種を集め、整理し、相互に関連づけると第二次的な思考、情報が生まれる。これをさらに同種のものの間で昇華させると第三次的となる(外山滋比古) などなど考えつつ、読書メモ。
2007年12月31日
生産者自身が健康で幸せでなければ、消費者へ豊かなものは届けられない。
トーマスはいつもそう思っていたに違いない。
『二人の紅茶王』P104
トーマスはトーマス・リプトン。リプトン紅茶の創業者にして、大衆紅茶をイギリスのみならず、世界に定着させた世紀の商人。
両親はアイルランドの大飢饉から逃れ、イングランドのグラスゴーに移住した難民。小さな雑貨商を営み、その経営哲学は、一人息子のトーマスへ引き継がれた。
ほぼ無一文に近い状態からのスタート。丁稚奉公をしながらビジネスの才を延ばした天才的商人、トーマス・リプトン。
常にイギリス上流階級に対し、皮肉的な視線を送りながらも、童心を忘れず、生産者を搾取もしなかった。
王室の経済的な難題の解決にも陰で助力。その功績は王室にも認められ、最終的には准男爵の爵位まで得るに至る。
トーマスはいつもそう思っていたに違いない。
『二人の紅茶王』P104
トーマスはトーマス・リプトン。リプトン紅茶の創業者にして、大衆紅茶をイギリスのみならず、世界に定着させた世紀の商人。
両親はアイルランドの大飢饉から逃れ、イングランドのグラスゴーに移住した難民。小さな雑貨商を営み、その経営哲学は、一人息子のトーマスへ引き継がれた。
ほぼ無一文に近い状態からのスタート。丁稚奉公をしながらビジネスの才を延ばした天才的商人、トーマス・リプトン。
常にイギリス上流階級に対し、皮肉的な視線を送りながらも、童心を忘れず、生産者を搾取もしなかった。
王室の経済的な難題の解決にも陰で助力。その功績は王室にも認められ、最終的には准男爵の爵位まで得るに至る。
2007年12月26日
推類様式 演繹、帰納、アブダクション(仮説的推論)
演繹、帰納:真偽を論証
アブダクション:良否を検証
deduction(演繹)
前提となる主張から、別の主張を導く
induction(帰納)
観察されてデータ(蓄積された情報)を基に、真である普遍法則が導き出される。
→帰納ははたして有効な科学的推論か?
abduction(仮説的推論)
「結果から原因へとさかのぼっていく推理」
「裁量の説明を発見する」推論方式
アブダクションの命名者はチャールズ・S・パース 19世紀の哲学者で記号論の創始者。
アブダクションの特徴
系統樹思考の世界 -p65
演繹、帰納:真偽を論証
アブダクション:良否を検証
deduction(演繹)
前提となる主張から、別の主張を導く
induction(帰納)
観察されてデータ(蓄積された情報)を基に、真である普遍法則が導き出される。
→帰納ははたして有効な科学的推論か?
- データは完全無欠ではない
- 背景仮定から完全に中立かどうかは不明
- データの集積の延長線上に見えて来る普遍法則とは?
abduction(仮説的推論)
「結果から原因へとさかのぼっていく推理」
「裁量の説明を発見する」推論方式
アブダクションの命名者はチャールズ・S・パース 19世紀の哲学者で記号論の創始者。
アブダクションの特徴
- 真偽は問はない
- 観察されたデータに基づいて「より良い説明」を与えてくれる推論を相互比較する
- 対立理論との検証
系統樹思考の世界 -p65
2007年12月24日
2007年12月23日
変化を伴う由来 Descent with modification
ダーウィンが「種の起原」で示した「進化」の同義語 -p17
進化的思考 Evolutionary thinking
進化的にものを考えることで、それまで説明のつかなかったことが一幅の絵のように整然とした論になる。 -p18
系統樹思考
--何か相互に由来関係があるのではないか、という問いかけ -p24
多様性を「系譜」という観点で理解しようとすること -p37
科学的であるかどうかは、個々の科学研究分野の特性や制約の中で、いかにして仮説や主張を経験的にテストできるかどうかに主眼がおかれるべき。 -p45
普遍法則を求める科学が「タイプ」について論議してきたのに対し、歴史や進化を論じる科学は「トークン」に関する考察をしていると言ってもかまわない -p75
分類は絶対的なものではなく、ある採用された分類基準(類似性の尺度)にしたがってグループ分けをしているに過ぎない。 -p
系統樹を描くということは、多様な対象物に関する鳥瞰図を与えると同時に(略)相互比較のための足場を組み立て、そのような多様性が生じた因果に関する推類を可能にし、さらには対象物に関するさまざまな地検を体系化し、整理するという役割も担っている。 -p164
「系統樹の世界」
ダーウィンが「種の起原」で示した「進化」の同義語 -p17
進化的思考 Evolutionary thinking
進化的にものを考えることで、それまで説明のつかなかったことが一幅の絵のように整然とした論になる。 -p18
系統樹思考
--何か相互に由来関係があるのではないか、という問いかけ -p24
多様性を「系譜」という観点で理解しようとすること -p37
科学的であるかどうかは、個々の科学研究分野の特性や制約の中で、いかにして仮説や主張を経験的にテストできるかどうかに主眼がおかれるべき。 -p45
普遍法則を求める科学が「タイプ」について論議してきたのに対し、歴史や進化を論じる科学は「トークン」に関する考察をしていると言ってもかまわない -p75
分類は絶対的なものではなく、ある採用された分類基準(類似性の尺度)にしたがってグループ分けをしているに過ぎない。 -p
系統樹を描くということは、多様な対象物に関する鳥瞰図を与えると同時に(略)相互比較のための足場を組み立て、そのような多様性が生じた因果に関する推類を可能にし、さらには対象物に関するさまざまな地検を体系化し、整理するという役割も担っている。 -p164
「系統樹の世界」
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