2011年4月22日

HRさんお気の毒

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内定者が振り返る、就活の書類選考を勝ち抜くコツ
http://freshers.mycom.co.jp/column/2011/02/post_7.html
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この記事を読んで。

応募者のレベル上げに付き合うほど人事はヒマではないと思うものの、
読まれない可能性のあるESをせっせと作り続けなければならない学生も気の毒だなぁ。(もはや強迫観念といっていい次元では?)

周囲が走っているから自分もつられて走る。
気づくと走ることが目的になって「どこへ・何のために」走っているのを見失ってしまうのではないだろうか。

かと言って勤め先を(強制的に)国民全員に割り当てるのは社会主義方式なので論外だ。
就職活動は難しいなぁ……
企業と応募者が最小労力で最大効果のある出会いを実現する施策はないものだろうか……


<以下、夏目漱石『道楽と職業』(明治48年8月に行われた講演)より抜粋引用>

■漱石が述べる「当時の就職難」
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現今の世の中では職業の数は煩雑になっている。

私はかつて大学に職業学という講座を設けてはどうかということを考えた事がある。
建議しやしませぬが、ただ考えたことがあるのです。
なぜだというと、多くの学生が大学を出る。
最高等の教育の府を出る。
もちろん天下の秀才が出るものと仮定しまして、そうしてその秀才が出てから何をしているかというと、何か糊口の口がないか何か生活の手蔓はないかと朝から晩まで捜して歩いている。

天下の秀才を何かないか何かないかと血眼にさせて遊ばせておくのは不経済の話で、一日遊ばせておけば一日の損である。
二日遊ばせておけば二日の損である。
ことに昨今のように米価の高い時はなおさらの損である。
一日も早く職業を与えれば、父兄も安心するし当人も安心する。
国家社会もそれだけ利益を受ける。

それで四方八方良いことだらけになるのであるけれども、その秀才が夢中に奔走して、汗をダラダラ垂らしながら捜しているにもかかわらず、いわゆる職業というものがあまり無いようです。

あまりどころかなかなか無い。今言う通り天下に職業の種類が何百種何千種あるか分らないくらい分布配列されているにかかわらず、どこへでも融通が利くべきはずの秀才が懸命に馳け廻っているにもかかわらず、自分の生命を託すべき職業がなかなか無い。
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■職業に高低や貴賤といったものはないが、職業によっては自分の信念を曲げてでも適応することが成功要因となることもある。
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自己を曲げるという事は成功には大切であるが心理的にははなはだ厭なものである。就中最も厭なものはどんな好な道でもある程度以上に強いられてその性質がしだいに嫌悪に変化する時にある
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■社会のニーズ/ウォンツへの適合が社会生活である。
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要するに職業と名のつく以上は趣味でも徳義でも知識でもすべて一般社会が本尊になって自分はこの本尊の鼻息を伺って生活するのが自然の理である。
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■それはアーティストにおいても同じだが、「マーケティング的に成功」すれば良いかというと、そうではない。
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こうもしたらもっと評判が好くなるだろう、ああもしたらまだ活計向の助けになるだろうと傍の者から見ればいろいろ忠告のしたいところもあるが、本人はけっしてそんな作略はない。
ただ自分の好な時に好なものを描いたり作ったりするだけである。

もっとも当人がすでに人間であって相応に物質的嗜欲のあるのは無論だから多少世間と折合って歩調を改める事がないでもない。

芸術家の類が職業として優に存在し得るかは疑問として、これは自己本位でなければとうてい成功しないことだけは明かなようであります。
なぜなればこれらが人のためにすると己というものは無くなってしまうからであります。
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■特にアーティストについては強調されているが、「自己本位」とのバランスがなければ「作品(=仕事)」にならない。
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ことに芸術家で己の無い芸術家は蝉の脱殻同然で、ほとんど役に立たない。
自分に気の乗った作ができなくてただ人に迎えられたい一心でやる仕事には自己という精神が籠るはずがない。
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<以下、ニュース記事原文>
就職活動における関門には、多くは履歴書やエントリーシートといった書類選考が含まれます。社会人の扉を開く最初の一歩に、昨年就活に取り組んだ内定者たちはどのように取り組んだのでしょうか? 今当時を振り返って、思うことは? 内定者たちに、書類への取り組み方について聞いてみました。

【振り返り1:就活の序盤にエントリーシートの数をこなして慣れるべき】
「エントリーシートを書くのには苦労した。書けば書くだけ、エントリーシートはいいものが書けるようになる。就活を始めた3年生の秋からたくさん数をこなしておけば、冬・春以降での書類落ちの数も減らせたのではないかと思う」(女性/食品・飲料業界内定)

応募書類の書き方も、たとえばサッカーのリフティングや料理のように、経験を積めば積むほど上達するようです。少しでも興味のある企業なら、エントリー時期が早いものから取り組んでみるのもアリでしょう。エントリーシートを実際に書いてみることによって、それまで気付かなかった自分の新たな可能性も拓けてくるはずです。

【振り返り2:エントリーシートだけでなく、履歴書にもしっかり力を入れる】
「私の場合は、エントリーシートを書いたのは活動初期の大手企業ばかり。比較的規模の小さな会社や、すべての学生と面接の場で話し合うことをポリシーにされている会社などは、履歴書のみでの書類審査がほとんどだった。エントリーシート対策も必要だけど、自分が目指す就職先によっては、履歴書の方が重要度が高い、ということもあり得ます」(女性/金融・証券業界内定)

会社個別のエントリーシートの対策にばかり熱中して、基本となる履歴書がおろそかになっている就活生の方、もしかしたらいるのではないでしょうか。定型がほぼ決まっている履歴書だからこそ、対策をすればするほど効果は上がりやすいはずです。なかなか書類選考が通らないという人は、一度、履歴書の出来を疑ってみても良いかもしれません。

【振り返り3:早い時期から、幅広い企業に目を向けエントリーしておくこと】
「大学4年の5月、6月に応募先の持ち駒が無くなり、そこから新しい企業を探したのだけど、選考が終わっている場合が多々あった。スケジュールに余裕のある早い時期から幅広い企業に目を向け、エントリーシートを書いておくことが大事。後になって慌ててエントリーを詰め込もうとすると、提出期限が密集して、書類の質が下がってしまう」 (女性/運輸・倉庫業界内定)

最初のうちは志望業界を絞っていたけれど、後で業界の幅を広げようとしたときに対応しきれなかったケースですね。エントリーにあたっては新たな企業研究も必要となり、時間が必要です。さらにエントリーシートの提出期限が重なると、結果的に手を抜いて書いてしまう企業、提出そのものをあきらめる企業が出てきてしまう、というもったいない事態に。志望業界を早い時期から絞り過ぎず幅広い視野を持ち、先を見越した計画で余裕をもって書き上げていきたいものですね。


就活で避けては通れない書類選考。厳しい選考に通過する応募書類を仕上げるレベルに到達するためには、試行錯誤する時間や、何度も挑戦した末の慣れが必要のようです。今就活に取り組んでいる方は、ぜひ内定者の振り返りを参考にしてみてくださいね。
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プレゼンのスライド

プレゼンっていろいろな人がいろいろな場で行うけれど、商品カタログみたいなものを音読する人が少なくない。 

わたしはべつにジョブズかぶれなわけではないけれど、プレゼンテーションというのは、コミュニケーションだと考えていて、話す側と聴く側が、互いに「おもしろい」と感じるものが良いと思っている。 

「おもしろいもの」は印象に残るし、おもしろいと感じてもらえれば興味もひいてもらえるかもしれないしね。 

そういえば、このプレゼン資料(スライド)をつくって関係者にちょろっと喋ってみようと思っていた。 
(内々の勉強会用だから「アジェンダ」はあえて入れない、などのことはしているので、ちょっと「正攻法のプレゼン文法」とは異なるけど) 
http://ozakikazuyuki.com/portfolio/press1104.pdf 

「TRPG」で訓練された経験などは、こういうときにも少し活きてくるね。